害獣の仲間には、ネズミ、モグラ、イタチ、タヌキ、ハクビシン、アライグマ、サル、イノシシ、鹿などがいます。
この記事では、害獣の中でも特に家屋に入り込む可能性があるイタチ・ハクビシン・アライグマについて
・特徴
・どんな被害があるか
・駆除の方法
についてご説明します。
天井裏や物置の中でゴソゴソと物音がしたり、足音がしたりして「何かいる!」とお悩みの方は、ぜひ参考にしてくださいね。
目次
イタチの特徴と被害・駆除の方法
まずは、イタチについてご説明していきます。
イタチの特徴
イタチは大きな分類としてはネコ目イヌ亜目に属するイタチ科です。
日本で多いのは「ニホンイタチ」と「チョウセンイタチ」です。
チョウセンイタチの方がカラダが大きく、現在ではチョウセンイタチが主流になっています。
チョウセンイタチの毛は明るい山吹色をしています。
イタチの身体の特徴
チョウセンイタチの体長は
・オス・・・44cm~60cm
・メス・・・23cm~34cm
オスの方が身体が大きいのが特徴。
また、オス、メスともに尻尾が長いです。
住宅街に出没
住宅街にも出没し、道路をひゅっと横切ることがあります。
そんな時、ネコのようにも見えますが、身体が細長く、尻尾も長い場合はイタチの可能性があります。
イタチは肉食
イタチは肉食でネズミやトカゲ、カエルなどを食べると言われています。
小鳥を食べることもあります。
イタチによる被害
イタチによる被害としては、次のものがあります。
- ペットとして飼っている小動物を食べる
- 野菜などを食べる
- 家の中に糞や尿をする
- ダニ・ノミ・マダニなどを媒介する
- 逃げる時に悪臭を放つ
- 天井裏などに住み着く
特にイタチは身体がしなやかで柔らかいので、家のわずかなすきまから入り混んできます。
また、天井裏などの断熱材を使って巣を作る可能性があります。
ダニ・マダニを持っている危険性があるので、つかまえようとして感染するリスクがあるので注意しましょう。
イタチの駆除方法
イタチを駆除するには、動物が嫌うニオイ(木酢液など)を使って追い出す方法があります。
ホームセンターに売っている忌避剤などを使う方法もあります。
ただ、追い出しに成功したとしても、また戻ってくる可能性があります。
自分で捕獲するのはNG!!
それに、野生動物の捕獲は法律で禁止されているので、自分で捕まえることができません。
ネズミ捕りの大型版のようなカゴなどを使って捕まえても、外に逃がすことになります。
もちろん殺傷することもできないので、逃がす方法しかないのです。
それでは困るので、イタチの駆除は害獣駆除の専門業者に依頼するのがおすすめです。
ハクビシンの特徴と被害・駆除の方法
次にハクビシンの特徴やもたらす被害、駆除の方法についてご説明します。
ハクビシンの特徴
ハクビシンはジャコウネコ科に属します。
ハクビシン属に分類され、額から鼻の頭にかけて白い筋があるのが大きな特徴です。
元々は東南アジアに多く生息していたものが日本にやってきた外来種です。
ハクビシンの身体の特徴
体長は1m前後あります。
アライグマはポテっとした体型なのに対してハクビシンは細長いスリムな体型をしています。
夜行性で高いところが好き
夜行性で、夜間にあちこち動きまわります。
特に高いところが好きで、木登り、天井裏や屋根裏などにも入ってきます。
ハクビシンは雑食
雑食ですが、主に果物やトウモロコシなどを好みます。
動物性のものでは昆虫や小鳥、鳥の卵なども食べています。
ハクビシンによる被害
ハクビシンによる被害としては、次のものがあります。
- 農作物を食べる
- 家や倉庫にある食物を食べる
- ペットの小動物や魚を食べる
- 寄生虫を媒介する
- 天井裏に住み着く
- 家の中で糞尿をする
家屋に侵入して壁や床を糞尿で汚し、そこから菌が繁殖する可能性があります。
また、疥癬(かいせん)という毛が抜ける皮膚病を持っていることがあり、人や犬などに感染する危険性もあります。
ハクビシンの駆除
ハクビシンの駆除もイタチと同様に動物の忌避剤を置いて追い出す方法です。
ただ、また戻ってくる可能性があります。
自分で駆除するのはNG!!
ネズミ捕りのようなカゴで生け捕りにする方法もありますが、こちらも法律で有害鳥獣捕獲の資格を持たない人が捕獲することはできません。
専門業者にお願いしましょう。
アライグマの特徴と被害・駆除の方法
アニメなどでかわいいキャラクターとして描かれているアライグマですが、攻撃的な性格で狂犬病を媒介する危険性があります。
アライグマの特徴
アライグマはクマ科ではなくアライグマ科に属します。
元々はアメリカやカナダ、メキシコなどに多く生息していました。
1960年代に日本に入ってきて野生化し、現在では害獣として問題視されています。
アライグマの身体の特徴
アライグマの身体的な特徴は次の通りです。
- 体長は40㎝~60㎝ほど
- 耳が大きい
- 尻尾が太く長い
- 尻尾には黒と白のシマ模様になっていて、それがタヌキとの違い
- 足跡には5本の指が残る
- 手先が器用
アライグマは雑食
アライグマは雑食で、カエルやトカゲなどの爬虫類を食べたり、魚、昆虫なども好みます。
果物や野菜も食べ、生ごみをあさることもあります。
農作物を食べられないように注意が必要です。
アライグマによる被害
アライグマによる被害は、次の通りです。
- 農作物を食べる
- ペットの小動物や魚を食べる
- 野生の鳥や小動物を食べることで生態系に影響が出ている
- 回虫や狂犬病、レプトスピラ症などを持ち、人に感染させることがある
サギやオオサンショウウオなどを食べることから生態系への影響が心配されています。
また、手先が器用なのでトウモロコシの皮をむいて食べることもあります。
アライグマの駆除
イタチやハクビシンと同様で、忌避剤を使って追い出す方法があります。
ただ、アライグマは学習能力が高く頭がいいので、追い出してもまたすきまを探して入り込んでできます。
そのため、確実に捕獲する必要がありますが、狂犬病など恐ろしい病気を媒介することがあるため、決して素手で触ってはいけません。
自分で駆除するのはNG!!
アライグマも法律で個人での駆除が禁じられています。
感染症の危険もあるため、必ず専門家にお願いしましょう。
イタチ・ハクビシン・アライグマの特徴と駆除 まとめ
この記事では、害獣として人間の生活に被害をもたらすイタチ、ハクビシン、アライグマの特徴と駆除方法についてご説明しました。
イタチ・ハクビシン・アライグマは次のような被害をもたらします。
- ノミやダニなどを媒介することがある
- 農作物を食べることがある
- 家庭で飼っているペットを食べることがある
- 屋内に糞尿をしてニオイや菌が繁殖する
- 屋根裏の断熱材をちぎって巣を作る
- アライグマは狂犬病を媒介する可能性がある
これらの害獣を駆除するには、忌避剤を使って追い出す方法があります。
ただ、資格を持たない人が捕獲するのは法律で禁じられています。
害獣を追い出しても、また戻ってくることがないように、しっかり専門家に駆除してもらいましょう。